神戸で絵本めぐり [美術館]
今日は神戸絵本展覧会めぐりって感じで、伊丹市立美術館の
「みんなのレオ・レオーニ展」、西宮市大谷記念美術館の
「2018イタリア・ボローニャ国際絵本原画展」、芦屋市立
美術博物館の「チャペック兄弟と子どもの世界」をめぐって
きました。
先ずは、伊丹市立美術館の「みんなのレオ・レオーニ展」。
「みんなのレオ・レオーニ展」、西宮市大谷記念美術館の
「2018イタリア・ボローニャ国際絵本原画展」、芦屋市立
美術博物館の「チャペック兄弟と子どもの世界」をめぐって
きました。
先ずは、伊丹市立美術館の「みんなのレオ・レオーニ展」。
黒い小さな魚の冒険“スイミー”や“フレデリック”などのお馴
染みのねずみのキャラクターと、絵本の翻訳をほとんど谷川
俊太郎さんがやっているってことで、気になっていた絵本作
家のレオ・レオーニ氏の展覧会。
40年代から60年代の油絵の作品からはじまり、“黒いテーブ
ル”や“フレデリック”などのねずみのシリーズ、二足歩行の
ワニの話“コーネリアス”、もちろん“スイミー”などの原画と
ともに絵本も置いてありました。
“スイミー”に関しては、モノタイプという手法で描いた原
画が5点有ったんですが、絵本の絵柄とは微妙に違っていて、
美術館に納めるために描き直したと言う説(?)だそうです
(本物だけど絵本の奴とは違う)。
そして、グラフィックデザイナー時代の仕事や平行植物シリ
ーズの絵とオブジェなどが飾られた部屋では、“あおくんと
きいろちゃん”を人の動きに連動するようにデジタル化した
インスタレーションも展示してありました(初めて描いた絵
本が抽象画的な“あおくんときいろちゃん”と言うのがレオ・
レオーニ氏の凄いところかなと思います)。
最後の部屋ではアニメ化された6本の作品(絵本の印象を壊
さないように切り絵が動く感じのアニメ作品)の撮影で使っ
たパーツや絵の展示の他、アニメ作品自体も上映されていま
した(たくさんの子供たちが食い入りように眺めてました)。
次は、阪急と阪神を乗り継いで、西宮市大谷記念美術館の
「2018イタリア・ボローニャ国際絵本原画展」。
今年は約70カ国3053作品の応募があったそうで、日本人
10名を含む77組の作家さんが入選を果たし、その入選作が
展示されていました。
日本人入選者の方の作品は、大越順子さん“チーズ大作戦”、
光内亘利さん“世界の作り方”、盛國泉さんの“家ネコさんは
ネコだけど”、酒井りかさん“よあけ”、澤田久奈さん“昔話
のファイブ太郎”、豊島舞さん“ちいさな鳥のはじまりの歌”、
佐藤文音さん“ヘンテコ猫を探しに旅をする、姉弟の話。”、
鈴木さらさん“からす”、吉間ゆかりさん“わすれんぼうのと
りのふうふ”、山田和明さん“カノンとタクト”でした。
日本人の方以外で気になったのは、色合いとゴチャゴチャ感
が素敵な入口の大きなパネルにもなっているジュアン・ネグ
レスコロールさんんの“動物たちの町”、高速道路の立体交差
を巨大な蛸に見立てたダヴィデ・ボナッツィ“都会の中の野生”、
物寂しさが素敵だったフランツィスカ・ブリテンデ“霜”とア
ン・キョンミ“カラス”ユーモラスなモニカ・エルナンデス“総
督ヴィルジリオ”、一瞬日本の方かと思ったペルーのイッサ・
ワタナベさん“長い旅”、シンプルで面白いジュリアン・チャ
ン“いそげ!いそげ!”、赤と黒の色合いが印象的なソフィア
・ヴェンゼルさん“赤ずきんちゃん”などです。が、どの作品
も素晴らしかったです。なんとなくですがデジタル作品がど
んどん増えてきたなって感じでした(私が面白いと思ったの
がたまたまデジタル作品だっただけかもしれませんが・・)。
特別展示として、昨年第8回ボローニャSM出版賞を受賞した
マヌエル・マルソルさんの絵本「ドン・フェルミンの伝説」
の原画(20点)も展示してありました。
最後は、芦屋市立美術博物館の「チャペック兄弟と子どもの
世界」展。
児童文学や絵本の人と言うより「ロボット」と言う言葉を最
初に使った人と言うことで印象深いカレル・チャペック氏で
すが、今回は、どちらかと言うと、キュビスムの画家だった
お兄さんのヨゼフ・チャペック氏の作品を中心に展示が行わ
れていました。(とは言え、ロボットは外せないだろうって
ことか、戯曲「R.U.R.(ロボット)」を大正13年に築地小
劇場で上演した「人造人間」の資料も展示してありました。)
ヨゼフ・チャペック氏は、子供用だからと言ってハイアート
とロウアートの区別をせず、子供たちにも質の良い絵を見せ
るべきだと考えで描かれていたそうで、キュビスムの作品や
単純化された線画などは普通にアート作品って感じでした
(“子どものモチーフ”のパステル画のシリーズはヴェネツィ
ア・ビエンナーレで現代アートの作品として紹介されたそう
です)。
もちろん“長い長いお医者さんの話”や“こいぬとこねこは愉
快な仲間”の原画などなど、カワイイ絵もたくさんありました。
そんなカワイイ子供の絵を描くヨゼフ・チャペック氏はファ
シズムを批判し反戦を訴えていたことで捕まり、最後はドイ
ツの強制収容所で亡くなったと言うことで、8月15日を前に
戦争の悲惨さを感じさせられました。
ちょうど夏休みで、絵本好きは3館めぐる人も多いだろうと
言うことで、「子どもも楽しめる3つの美術館をまわろう!」
と言う企画をやってました。上記3つの展覧会のどれかの半
券をチケット販売窓口で呈示すると、他の展覧会を団体料金
に割引してくれます。ちょっとお得ですよ。
今年は約70カ国3053作品の応募があったそうで、日本人
10名を含む77組の作家さんが入選を果たし、その入選作が
展示されていました。
日本人入選者の方の作品は、大越順子さん“チーズ大作戦”、
光内亘利さん“世界の作り方”、盛國泉さんの“家ネコさんは
ネコだけど”、酒井りかさん“よあけ”、澤田久奈さん“昔話
のファイブ太郎”、豊島舞さん“ちいさな鳥のはじまりの歌”、
佐藤文音さん“ヘンテコ猫を探しに旅をする、姉弟の話。”、
鈴木さらさん“からす”、吉間ゆかりさん“わすれんぼうのと
りのふうふ”、山田和明さん“カノンとタクト”でした。
日本人の方以外で気になったのは、色合いとゴチャゴチャ感
が素敵な入口の大きなパネルにもなっているジュアン・ネグ
レスコロールさんんの“動物たちの町”、高速道路の立体交差
を巨大な蛸に見立てたダヴィデ・ボナッツィ“都会の中の野生”、
物寂しさが素敵だったフランツィスカ・ブリテンデ“霜”とア
ン・キョンミ“カラス”ユーモラスなモニカ・エルナンデス“総
督ヴィルジリオ”、一瞬日本の方かと思ったペルーのイッサ・
ワタナベさん“長い旅”、シンプルで面白いジュリアン・チャ
ン“いそげ!いそげ!”、赤と黒の色合いが印象的なソフィア
・ヴェンゼルさん“赤ずきんちゃん”などです。が、どの作品
も素晴らしかったです。なんとなくですがデジタル作品がど
んどん増えてきたなって感じでした(私が面白いと思ったの
がたまたまデジタル作品だっただけかもしれませんが・・)。
特別展示として、昨年第8回ボローニャSM出版賞を受賞した
マヌエル・マルソルさんの絵本「ドン・フェルミンの伝説」
の原画(20点)も展示してありました。
最後は、芦屋市立美術博物館の「チャペック兄弟と子どもの
世界」展。
児童文学や絵本の人と言うより「ロボット」と言う言葉を最
初に使った人と言うことで印象深いカレル・チャペック氏で
すが、今回は、どちらかと言うと、キュビスムの画家だった
お兄さんのヨゼフ・チャペック氏の作品を中心に展示が行わ
れていました。(とは言え、ロボットは外せないだろうって
ことか、戯曲「R.U.R.(ロボット)」を大正13年に築地小
劇場で上演した「人造人間」の資料も展示してありました。)
ヨゼフ・チャペック氏は、子供用だからと言ってハイアート
とロウアートの区別をせず、子供たちにも質の良い絵を見せ
るべきだと考えで描かれていたそうで、キュビスムの作品や
単純化された線画などは普通にアート作品って感じでした
(“子どものモチーフ”のパステル画のシリーズはヴェネツィ
ア・ビエンナーレで現代アートの作品として紹介されたそう
です)。
もちろん“長い長いお医者さんの話”や“こいぬとこねこは愉
快な仲間”の原画などなど、カワイイ絵もたくさんありました。
そんなカワイイ子供の絵を描くヨゼフ・チャペック氏はファ
シズムを批判し反戦を訴えていたことで捕まり、最後はドイ
ツの強制収容所で亡くなったと言うことで、8月15日を前に
戦争の悲惨さを感じさせられました。
ちょうど夏休みで、絵本好きは3館めぐる人も多いだろうと
言うことで、「子どもも楽しめる3つの美術館をまわろう!」
と言う企画をやってました。上記3つの展覧会のどれかの半
券をチケット販売窓口で呈示すると、他の展覧会を団体料金
に割引してくれます。ちょっとお得ですよ。
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